勝つのは中国。5兆ドル企業NVIDIAトップが見通すAI競争 [JP-4wVSiz]
人類史上初の5兆ドル企業となったNVIDIA。その創業者でありCEOのジェンスン・フアン氏が、Financial Timesの取材でAI競争についてコメント。世界のAI競争を制するのは中国だと語りました。規制とエネルギーフアン氏が中国有利と見る理由は2つ、AI規制とエネルギー問題です。フアン氏いわく...
人類史上初の5兆ドル企業となったNVIDIA。その創業者でありCEOのジェンスン・フアン氏が、Financial Timesの取材でAI競争について 。世界のAI競争を制するのは中国だと語りました。規制とエネルギーフアン氏が中国有利と見る理由は2つ、AI規制とエネルギー問題です。フアン氏いわく「50もの新たな規制」と、今までにないAI規制が進むアメリカの状況を指摘。
現時点ではAIに関する連邦規制はなく、トランプ政権はどちらかといえばAI規制緩和の方針です。
しかし、アメリカは合衆国。連邦政府が規制しないならと、カリフォルニアを筆頭に州政府が動き出しています。
一方で、中国が最初にAI規制したのは2023年。昨今はそれがさらに進み、AI生成コンテンツのラベリングに関する法制定がスタートしています。フアン氏が、AI規制で中国有利とみなした真意はわからないものの、彼には早い段階から国が動いていることがプラスに見えているでしょうか。
一方、中国が有利な理由としてわかりやすいのがエネルギー問題。AIがエネルギー喰いであることは、今やみなが知る事実。結果、データセンターのある地域では水不足や電力値上がりなどさまざまな問題が浮き彫りになってきています。フアン氏が米エネルギー省に好意的な姿勢で働きかけているのは、これを考慮しての活動でしょう。
先日、NvidiaがOracleとタッグを組み、エネルギー省のAIスパコンを構築することが発表されましたが、これもエネルギー省との関係をより密にする1つの戦略。
また、フアン氏自ら、トランプ大統領のエネルギー支援政策を絶賛、AI競争はもちろんいかなる競争にも必要不可欠だと語り、政権へのアピールにも余念がありません。
しかしフアン氏の本心は、これらの米国のエネルギー政策をもってしても中国には敵わないということなのでしょう。なぜなら、中国におけるデータセンターのためのエネルギー関連の補助はすでに激増されているからです。中国でのデータセンターの電力は、もはやほぼ無料状態…。Finacial Timesの報道によれば、中国政府の補助金によって、データセンターの電力費用は最大半分程度までカットされているのだとか(ちなみに、補助金が受けられるのは中国産のチップを使用している設備のみというオマケつきらしい)。
中国が電力補助に強気に出られるのは、アメリカより圧倒的に大規模で効率的な電力網を有しているから。専門家によれば、中国の電力網は「AI成長?問題ねーよ」ってレベルだそうです…。中国が電力を強みにできるのは、再生エネルギーへの強いコミット力。
2024年の世界で増加した風力・太陽光発電プロジェクトの半分以上が中国でした。
2025年5月には、風力タービンや太陽光パネルを設置しまくり、そこから生まれる電力はポーランド1カ国程度なら賄えるほど。トランプ政権は、クリーンエネルギーとはほぼ真逆の立ち位置にいますが、これがAIが食べる電力ではマイナスに影響する可能性が…。圧倒的な国土、マンパワー、政治パワーを持つ中国。NVIDIAはアメリカの企業である一方、中国はNVIDIAチップにとって最大の市場。
AI競争では、フアンCEOの政治力も試されています。玄人志向 NVIDIA GeForce RTX 5060 Ti 搭載 グラフィックボード 16GB OCモデル デュアルファン 73,707円Amazonで見る